スピーカークロスオーバー計算ツール

電気回路の初期試算

この計算では、各ドライバーを選択周波数で一定の抵抗として扱います。完成したスピーカークロスオーバーを設計するには、エンクロージャーに実装した状態でのインピーダンスと音響特性の実測値が必要です。

パッシブクロスオーバー試算

理想的な電気ネットワークを選択

選択肢は抵抗負荷に対する電気フィルターセクションを表します。最終的な音響スロープや合成特性を保証するものではありません。

理想的な電気ネットワークを選択

次へ進むと値がURLで本サイトへ送信され、ブラウザー履歴に残る場合があります。機密情報は入力しないでください。

理想的なパッシブ2ウェイスピーカー用クロスオーバーのコンデンサー容量とコイルのインダクタンスを試算します。1次Butterworth、2次Butterworth、2次Linkwitz–Rileyの電気フィルターから選び、目標周波数と、その周波数におけるウーファー/ツイーターのインピーダンスを入力してください。結果は教科書的な初期値であり、完成済みのネットワーク設計ではありません。実際のドライバーではインピーダンスが周波数によって変化し、音響位相、能率差、エンクロージャーの影響も加わるため、実用設計では実装したドライバーの実測データを使ったシミュレーションと測定が必要です。

パッシブクロスオーバー素子値の求め方

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    電気フィルターを選ぶ

    6 dB/octaveの1次、または12 dB/octaveの2次Butterworth/Linkwitz–Rileyを選びます。ここで表すのは理想的な電気特性であり、最終的な音響スロープではありません。

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    周波数とインピーダンスを入力する

    希望するクロスオーバー周波数と、可能ならその付近で実測した各ドライバーのインピーダンスの大きさを使います。公称インピーダンスは近似にすぎません。

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    シミュレーション、試作、測定を行う

    算出値を初期値として、実測した周波数特性とインピーダンスをクロスオーバー設計ソフトに読み込みます。低い音量から試作し、各帯域、音響合成、システム全体のインピーダンスを測定してください。

パッシブクロスオーバーの計算式

目標周波数を fω = 2πf とし、理想的な抵抗負荷として計算に用いるドライバーのインピーダンスを R とします。

1次セクション:

  • ウーファーのローパス用直列コイル:L = R ÷ ω
  • ツイーターのハイパス用直列コンデンサー:C = 1 ÷ (R × ω)

2次ローパスセクション:

  • 直列コイル:L = R ÷ (Q × ω)
  • ウーファーに並列接続するコンデンサー:C = Q ÷ (R × ω)

2次ハイパスセクション:

  • 直列コンデンサー:C = Q ÷ (R × ω)
  • ツイーターに並列接続するコイル:L = R ÷ (Q × ω)

この計算ツールでは、2次Butterworthに Q = 1/√2、2次Linkwitz–Rileyに Q = 0.5 を使います。理想的なButterworthの各セクションは選択周波数で約 3.01 dB低下し、理想的なLR2の各セクションは約 6.02 dB低下します。

2,500 Hzでの計算例

8 Ωのウーファー8 Ωのツイーター、目標周波数 2,500 Hz の場合、理想値は次のとおりです。

電気フィルター ウーファー直列L ウーファー並列C ツイーター直列C ツイーター並列L
1次Butterworth 0.5093 mH - 7.9577 µF -
2次Butterworth 0.7203 mH 5.6270 µF 5.6270 µF 0.7203 mH
2次Linkwitz–Riley 1.0186 mH 3.9789 µF 3.9789 µF 1.0186 mH

ウーファーとツイーターのインピーダンスが異なれば、両帯域の素子値も異なります。そのため、この計算ツールでは2つのインピーダンスを個別に入力します。

公称インピーダンスだけでは足りない理由

8 Ωと表示されたドライバーも、可聴帯域全体で8 Ωの抵抗として動作するわけではありません。共振、ボイスコイルのインダクタンス、エンクロージャーにより、インピーダンスと位相はともに変化します。Dayton AudioのDATS資料では、ウーファーの高域側で上昇するインピーダンスにより、教科書的なローパス回路が狙ったカットオフに達しない場合が示されています。同社のOmniMic測定ガイドでも、適切なクロスオーバー調整には、レベル、遅延、測定距離を揃えたドライバーの周波数特性とインピーダンスのデータが必要だと説明されています。

電気フィルターは、各ドライバー固有の音響的な減衰や物理的な前後位置とも組み合わさります。Linkwitzは、実装状態のドライバーに十分な帯域の重なり、平坦性、位相整合がなければ、電気フィルターだけで狙った音響結果は得られないと述べています。LR2の教科書的モデルでは理想的な電気出力同士が180°ずれるため片側を逆相接続しますが、実機での極性は音響合成と逆相時のディップを測定して判断してください。

部品定格と配線上の限界

算出された容量・インダクタンスだけでは、コンデンサーの耐圧、コイルの許容電流、線径、許容入力、熱安全性は決まりません。コンデンサーのESR、コイルのDCR、部品公差も周波数特性とアンプ負荷を変化させます。配線を変更する前にアンプを切り離し、コンデンサーを放電し、ツイーターメーカーの最低クロスオーバー周波数を確認してください。試作テストは低い音量から始めます。

技術資料:Texas Instrumentsの負荷付きLCフィルター導出Linkwitz Labのクロスオーバー解説Linkwitz Labのフィルター解説Dayton Audio OmniMic測定ガイドDayton Audio DATS LAマニュアル

よくある質問

可能なら、クロスオーバー周波数付近で実測したインピーダンスの大きさを使ってください。公称インピーダンスは大まかな定格で、実際の値は周波数により変化します。公称値でも初期試算はできますが、それだけで正確な最終設計にはなりません。

素子値だけでは保証できません。この計算は抵抗負荷に対する理想的な電気フィルターを扱います。実際の音響結果は、実装した各ドライバーの周波数特性、位相、能率、音響中心のずれ、指向性、エンクロージャーにも左右されます。実測データでシミュレーションし、完成した試作品を測定してください。

測定せずに一律の極性規則を適用しないでください。理想的なLR2モデルでは両帯域が180°ずれますが、実際のドライバー位相と物理的な位置関係で音響的な関係は変わります。実装状態で正相と逆相の両方を測定し、合成特性とクロスオーバー付近のディップから判断します。

いいえ。この計算で求めるのは容量とインダクタンスだけです。想定するアンプ出力と熱条件に合わせて、コンデンサーの耐圧・構造、コイルの線径・許容電流・DCRを選び、完成したネットワークがアンプに危険な負荷を与えないことを確認してください。

いいえ。通常表示では再計算のためLivewire経由で本サイトへ送信されます。複数ステップ表示では、次へ進むと値がURLで送信され、ブラウザー履歴に残る場合があります。機密情報は入力しないでください。

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